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世の中に完璧な人はいない
世の中に完璧な顔の人物はいない。だれでも自分の顔の嫌いな部分を持っているものである。それがコンプレックスというもの。私にとってコンプレックスは鼻であった。自分でいうのもなんだが、目は二重まぶたでぱっちりしている方だ。眉も整っていて、どちらかといえば彫りが深い顔である。ところが、鼻が低いというよりむしろ丸いのである。
鼻が丸いことは、中学生のころからずっとコンプレックスであった。鏡をいろいろな角度から見ては、溜息をついていた。「鼻が高くなりたい。せめてもう少し鼻筋が通っていれば、もっともてるのに。」と考えていた。
そんなある日のこと。世間ではプチ整形のブーム。ちょっと目をいじったり、顎を削ることが流行っていた。私も自分の鼻を高くしてみたくなった。
そして、冷やかし半分本気半分で美容整形のクリニックを訪れてみた。それが、鼻を少し高くするだけで何十万もかかることがわかった。大学生にはとても払える金額ではなかった。
そして数日後のこと。街で、偶然昔好きだった女の子と再会した。驚いたことにその子のチャームポイントであった顎の下の大きなほくろが消えていた。手術でとってしまったとのこと。そのほくろがかわいかったのに、彼女にはコンプレックスだったのだ。
その日から、私の丸い鼻もかわいく思えるようになった。
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